「月のあかり」という鉄の燭台。月の形をした頭部を持つ人のカタチに模したロウソク立てで、灯りを差し出すような佇まいをしています。カタチにより、佑・炬・瑛の3シリーズになっており、祐(ゆう)は、両手を差し伸べて救う、炬(きょ)は、松明のように掲げる火、瑛(えい)は、光り輝く玉という意味があります。暗い中で小さな和蝋燭を灯した状態での写真です。頭部の影が月のカタチに揺れて、個体によってはスリットから漏れる光が日輪となったり、または三日月となったりします。

月のあかり

カタチにより、佑・炬・瑛の3シリーズがあります。
祐(ゆう)は、両手を差し伸べて救う、
炬(きょ)は、松明のように掲げる火、
瑛(えい)は、光り輝く玉
という意味があります。

 以前、蒔絵や沈金といった漆器の派手さが、あまり得意でないと感じていた頃、
漆器は、ロウソクの明かりで見ることを前提に作られていたと聞いて、目からウロコでした。
ロウソクの明かりで見る蒔絵や沈金は、明るい照明で見るものと、まったく別物だったからです。

モンゴルを旅行したとき、夜に訪ねたゲルで、ロウソクとランプの明かりでもてなしを受けました。
草原を移動するゲルに、電気は来ていませんでした。
すすめられたあたたかいミルクと、あたたかいあかりを、忘れることはできません。

■ 月のあかり ■

ゆれてゆられて、かすんで欠けて
差し出される手は
夢のみちびき

頭部の影が月のカタチに揺れて
スリットから漏れる光が
日輪となったり
または三日月となったり。