鳳凰を作っておりまして。その9

翼に使用する鉄線のバリエーションを考えるために、太さの違う針金を仮付けして見えを確認しました。
テストのために針金で作った羽のパーツを仮付けした様子。
試作した針金翼の一部です。あまり大きくしても翼が重く感じるようで良くありませんでした。
針金で作った翼の模型。太さ、大きさ、密度を変えて何度もテストした。

えー、さらにもう少し鳳凰のメイキングなのですが、今回は翼の話を。

 

ボディの背の部分から太く3本の芯を出して、そこに羽をつけていく構造としました。

芯の部分は大きくカーブさせて動きを表現し、風切羽根をデフォルメしたパーツを取り付けていきます。
羽はかなり悩ましかったです。

 

針金を使い、長さ、密度など、色々変えて何度もテストを繰り返しました。

 


翼はワイヤー表現の方針とし、まずは針金を使って大きさ、密度、広がり具合をテストしました。

針金の翼模型を仮付けした様子です。両方つけないと結局わからないので、模型ばっかり作ってちっとも進まないことになってしまって、もうぅ。

 

針金での確認が済んだので、鍛造線に置き換えて翼を組んでいきました。

およそのアタリが出たので、鍛造線に置き換えて翼を組んでいきました。

 


鍛造線で羽の外郭を仮付したのですが、手羽元との繋がりにギャップを感じて落ち着かないとわかりました。

ところが全体仮付けしてみたら、翼の芯と羽の繋がりがなんともおぼつかないことになってしまい、このままでは進められないと判明、さて、いかがいたしましょうか?

 

問題解決のために、根元の太い鍛造線を新たに用意しました。

羽の外郭の鍛造線を作り直すことにしました。根元に太さを持たせて、羽の先の方で細くなるようにしてみたらどうだろうかと。

 


根元を太くした鍛造線で組んでみた。こちらの方がしっくりいきそうだと感じた。

仮付けしてみたら、こちらならなんとかなりそうと思いました。

 

そして羽の前側と後ろ側で少しづつ太さを変えて、強弱をつけていくことにしました。

 

作り直した鍛造線で翼を組んでいく。 前から後ろに向かって、羽の外郭にはグラデーション的な強弱をつけることにした。

大まかに全体をつけたところです。
同じ太さの鍛造線を使うより、ずっと馴染むように感じましたので、こちらで進めることにしました。

 

そして羽の先端に密度を加えていきます。

 

翼の前部分には、より密度をつけていくこととする

羽の根元にも密度を加えていきます。ボディが丸ごとソリッドなので、翼は線表現としても密度がないとバランスが悪いのではと予想しました。

 

背中側にも流れるラインを追加していきます。

 

全面も胸からのラインを増やして、細いラインも追加しました。

 

翼の背中側にも、メインの翼骨格の間に流れを感じるラインで密度をつけていった。
翼の背中側。太い芯の間に細いラインで密度をつけていきました。
正面も胸から翼にかけてのラインを追加して、密度を上げ、手羽元に近い部分の密度をさらに追加した。
羽の付け根を前側から見た所。芯に近い部分ほど密度を感じるように、羽側も、胸からのラインも追加を入れています。

全体として、流れる線の太さ密度によって翼を表現しました。大きく風をつかむカタチで、風を受け流す構成です。
翼全体としては、かなり混んだ線の表現になりました。流れを止めないようにラインを入れています。